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栄養療法

当クリニックで行っている栄養療法について

当クリニックでは、統合失調症、うつ病をはじめ多くの精神疾患や精神症状にたいして、栄養素を用いた栄養アプローチを行っています。
この治療法は、1950年代にカナダのアブラム・ホッファー博士らによって始められたものです。
この治療法は、分子整合栄養医学という学問に基づくものです。この分子整合という聞きなれない言葉は、アメリカの科学雑誌『サイエンス』にノーベル賞科学者のライナス・ポーリング博士が投稿した「分子整合精神医学」という論文で最初に使われました。
この論文の中で、ポーリング博士は精神疾患の治療で栄養素の効果がある理論を次のように述べています。
『脳の重要な構成成分を至適濃度に整える分子整合医学療法は、多くの精神疾患患者にとって望ましい治療法となるであろう。』

詳細な血液検査データから患者様へのテーラーメイドのサプリメントを提案します。

生活習慣病から心の病まで、サプリメントを用いた栄養アプローチは身体にやさしい効果的な治療法です。私たちの感情や感覚が、多くの神経伝達物質の作用によって説明されるようになりました。

これらの神経伝達物質は、全て私たちが口から摂取した栄養素を体内で代謝して生合成されています。またそれらの感情や精神の状態をコントロールする神経伝達物質の分泌をコントロールする物質も元をただせば食事由来の栄養素なのです。

食材の変化や、食習慣の変化、または日常の多くのストレスによって私たちの栄養バランスは、想像以上に乱れていることが多くの方々の血液検査データから分かっています。
食生活の変更と、サプリメントによる積極的な栄養アプローチは、多くの精神疾患にとても有効な効果をもたらします。

これらの栄養療法は、投薬中心の精神疾患治療とはことなり、薬剤の減量や中止が可能になることによって、患者さまが持つ本来の生き生きさを取り戻します。

この治療法は、次のような原則があります。

栄養素は、至適濃度でなければ適切な作用を示さない。

このことは、従来言われている欠乏症を予防するビタミンやミネラルの量では、多くの病態を改善させるような治療効果を得ることが出来ないことを意味します。そして、至適濃度は個人差が大きく、そのために治療に必要な栄養素の量が人によって異なることになります。

栄養素は単独では採用しない

身体は、エネルギー産生に必要な代謝を行うときに、多くの酵素などを連続的に必要とします。酵素にはそれぞれ補酵素というものがあり、多くの栄養素が一つの代謝に深く関係します。
治療として栄養素を摂取する場合には、単独で摂取することは行わず、関連する栄養素を充分に用いることによって期待する作用を得られるのです。

当クリニックでは、治療で用いる栄養素は、血液検査データによって選択します。

ビタミンやミネラルなどは、通常の状態ではホメオスターシス機構によって血液中の濃度は、常に一定に保たれるようになっています。つまりビタミンやミネラルの過不足は、血液中の濃度を測定しても評価することは困難です。
当クリニックで行っている血液検査は、ビタミンやミネラルなどが関係する生化学的な代謝状態を測定します。このことによって、ビタミン、ミネラルをはじめ、タン白質、糖質、脂質などの重要な栄養素の過不足を判断することが可能になります。

精神症状と自律神経の関係

精神症状は、自律神経の働きに深く関係しています。
自律神経の機能は、気温や気圧、食事やストレスなどによって敏感に反応し調節されています。そのため通常行われる空腹時の1回だけの血液検査だけでは、自律神経の機能を充分に評価することが困難です。当クリニックでは、5時間糖負荷検査を採用し代謝に関係する自律神経働きを詳細に評価することを試みています。

自律神経と血糖値

食事や甘味の摂取、ストレスなどによって血糖は上昇します。そして生命の維持に必要なエネルギーを作り出すことによって血糖は消費され減少します。血液中のブドウ糖の濃度である血糖値は、自律神経の働きによって厳密に調節されています。そのため自律神経のバランスの乱れは、血糖値のコントロールに反映されてきます。血糖値の調節を詳細に検査することによって自律神経の働きを評価することが可能になります。
統合失調症、うつ病、パニック障害、強迫神経症など、多くの精神症状を呈する方に、血糖値の調節障害を合併することがあります。この血糖調節の異常を治療することによって多くの精神症状の改善につながることが多くあります。

栄養療法の流れ

初診

詳細な項目の血液検査と尿検査を行います。
※初診受診後（採血実施後）、約10日後に予約

検査結果の受診（10日後）

（１）受付

 

（２）診察、血液検査結果説明

詳細な検査の結果を自覚症状とあわせて医師が詳しく解説していきます。 詳細な解析レポートが付きます。

 

（３）サプリメントの処方

血液検査データから必要なサプリメントを医師が選択します。

 

（４）サプリメントのご購入

処方されたサプリメントをクリニックで注文します。
お支払い方法は窓口での現金およびカード払い、代引きがございます。ご注文いただいたサプリメントは７〜10日後にご自宅まで配送されます。

 

（５）お会計

 
（６）次回の予約

※その後のフォローアップについて定期的に医師の診察を受けていただきます。 また、３〜６ヶ月ごとに血液検査を受けていただき、治療の効果を判定します。

健康保険での栄養療法

  • 健康保険を使った処方薬によって、栄養療法を行うこともできます。
  • 治療にかかる費用を抑えることが可能です。
  • サプリメントに比較して、処方量の調節が困難であり、効果の面では劣ります。

※ 健康保険を用いた栄養療法をご希望の場合は、診察時にお申し付けください。